top of page

2019.Vol.07

イヴ・クラインにインスパイアされて:
夏の色 “ウルトラマリン”

Inspired by Yves Klein:

ultramarine, the summer colour

それは歴史を持った色である。”ウルトラマリン”はかつては金色よりも貴重で,フランスの芸術家、Yves Klein(イヴ・クライン)はその色を自分の代表色にしていた。青がいつまでも廃れない理由は,古今東西を問わず青が人間のお気に入りの色だからである。この力強い色彩は原石,コンクリート,処理していない木材といった自然な表面と特に相性がよく,真鍮や大理石といった光沢のある表面と合わせて用いると優雅さが出てくる。壁を全面ロイヤルブルーで塗装した場合,少し抑えたいろいろな青色と組み合わせることによって,壁の色が一層引き立つ。逆に,みずみずしい青をアクセントに使うとミニマルなインテリアがあっという間に華やかになる。結局,青とはストーリー性を持った色で,私たちに海やよく晴れた夏の日を思い起こさせ,それらを想像するといつだってみんなの気分はよくなるのだ。

shutterstock_646798885_haefele.jpg

青の中の青:同系の青を組み合わせることで,居間の中に海の深さと果てしない水平線を思い起こさせるような雰囲気を生み出す。©shutterstock

shutterstock_637113652_haefele.jpg

ウルトラマリンは明るいインテリアと相性がいい。少しのアクセサリーを加えるだけで部屋の雰囲気が一変する。©shutterstock

bottom of page