2017.Vol.09
“ネット”化のときが来た:
メッシュと織り構造の椅子が今熱い
Time to get “networked”:
Chairs with mesh and woven structures are in vogue
夏はあらゆるものがより軽くなっていく季節だ。目の粗い構造を持つ家具は、特に太陽光と組み合わされると、光を通して快活さの伝わりやすい雰囲気を生み出す。この夏、多くのデザイナーたちは、気分を高めてくれるこうした効果を採り入れたネットや織り物、メッシュ構造の屋内外用の椅子をデザインしており、彼らの製品は今年のケルン国際家具インテリア見本市でも数多く展示されていた。これらのより緩い構造は、我々がこれまで見慣れてしまった重くてがっしりとしたアームチェアに対し、より軽くてエレガントなタイプの家具を作り出すためのインスピレーションとなった。そして夏の暑さが本格的になった今、この特長的な家具のデザインは快適な自然の通気という追加のボーナスを与えてくれることだろう。涼しい日には、この椅子の座面にソフトなクッションやブランケットを加えるだけで、より心地よいものになる。
Agnes Morguet による“Rocking Nest”チェアは特定の着座姿勢を押し付けることはないが、快適になるための可能性を提供する。自然素材を用いて組み立てられ、それぞれ個別の帯素材を織り合わせ、座面シェルを形作っている。©imm cologne
amesによるCaribe家具シリーズは、セバスチャン・ヘルクナーがコロンビアの地元の職人とともに制作したもので、伝統的な“Monposino”の組紐技術を用いている。このシリーズは屋外での使用に適しており、化学繊維素材や金属などで作られたダイニングやラウンジチェアも含まれている。
© ames, imm cologne
ピエールジョルジョ・カッツアニーガによってMDFイタリアのためにデザインされた、繊細で超現代的な”Sign Filo”チェア。細い金属ワイヤーを用いて、隙間のあるエレガントなシルエットが作り出されている。© MDF Italia, imm cologne